工事監理
Construction supervision
工事監理部の業務

PDS工事監理部はどういうことをやっているの?

PDS工事監理部は、現在部員10名で意匠・構造・設備の専門分野に分かれて工事監理支援を行っています。 工事監理には設計及び監理の経験が多く必要ということもあり、部員全員が60歳以上と高齢ですが、シニアパワーをフル活用しながら、全国各地の現場に飛び回っています。

主な業務内容は、
- ①現場での工事が設計図、施工計画書通りに施工されているかの検査及び是正指示
- ②建物の品質確保・不具合防止を図るための工事着手前の品質検討会等の参画
- ③OJTを通じて、若手設計者への技術の伝承の支援

若手設計者のOJT:外装材の取付精度検査


そもそも、工事監理とは?

まずは、建物が完成するまでには下図に示す通り、大きく、設計段階と施工段階があります。
建築工事の流れ

また、施工段階には、工事監理と工事管理の2つの言葉があるのはご存じでしょうか。
どちらも読み方は『こうじかんり』です。違いを以下に簡単に説明します。


我々はまさしく、工事監理部で、現場の施工状況を確認する立場になります。
現場で間違いがあると、それを是正しなければなりません。
特に、工事が進む前に是正しないと、膨大な労力とコストがかかることになり、それ以上に、会社の信頼を大きく損なうことになります。


工事監理の専門分野の特徴や苦労話を教えてください。

意匠

外装材の製品受入検査

柱の耐火被覆の施工完了検査

監理業務としては、外装材・内装材等が施工計画書通りに施工されているかを初期段階で現地確認を行っています。当然、全数を現地で確認することは無理なので、施工書類の確認と合わせながら監理しています。その他には、施工前に品質検討会を開催し、不具合になりそうなところを抽出し、現場・設計と共有し、品質確保を進めています。海外案件も支援しており、さすがに現地には行きませんが、テレビ会議で品質検討会に参画するときは、英語の図面を読み込むのは非常に大変です。
構造

鉄骨製品検査(工場)

鉄骨溶接部検査(工場)

配筋検査(現場)

鉄骨現場溶接部の検査(現場)

監理業務としては、躯体の品質を守るため、躯体の進捗状況に合わせ、配筋検査や鉄骨製品検査、鉄骨建方検査等を行っていますが、現場によっては施主の厳しい要求もあり、構造躯体に関してはほぼ毎日検査を行い、その日のうちに検査記録を作成し、現場にコンクリート打設の許可を出さなければならないのが一苦労です。 また、屋根が無い状況での配筋検査で夏の猛暑のときは、暑くて大変でした。構造躯体の品質は建物の根幹なので、これからも安全に注意しながら検査を行い、品質確保・不具合防止を努めていきたいです。
設備

集合住宅床下の配管施工の検査状況

屋上設備機器設置の検査状況


地下ピット内の配管施工の検査状況
設備機器や設置工事が、設計図書の仕様・性能になっているか、施工計画書通りの施工が行われているかを監理しています。特に設備では、屋上に設置される機器や地下ピットの配管が、将来、メンテナンスや更新が問題なくできるかどうかを確認することも重要な監理項目のひとつです。最近は地方案件も多く、現場を飛び回っていますが、ほとんどの出張が日帰りで、朝早くから飛行機・電車に乗り、夜遅く帰宅しています。おかげさまでANAのマイレージのランクが上がってしまいました。 屋上での検査確認時はELVも動いていないときもあり、高層の建物でも階段で上がったり、また地下ピットでは腰をかがめて歩く場合が多く、体を鍛える部署としては最適かもしれません。 70歳近い私にとっては、いまさらという気持ちがしますが。 今後は若手・若手以外の方も含め、今以上にOJTを通して、自分の経験で得たことを伝えていきたいと考えています。
